みなさんミュシャはご存知ですか?
日本では各地でミュシャ展が開催されるほどファンの多い画家ですが、名前は知っていても画家や代表作はよく知らないという方も多いのではないでしょうか?
ミュシャについて一文で説明すると、「曲線的なイラストと上品な色合いでアールヌーボーを象徴するような画風が特徴のチェコ出身の画家」です。
無理矢理まとめると何だかインパクトが薄れますが、、世界でも人気のミュシャの作品は、一度見たら忘れられない不思議な魅力を持っているんです!!!
そこで今回は、アルフォンス・ミュシャの作品の特徴と代表的なイラストをご紹介します。
1. ミュシャって誰?
アルフォンス・ミュシャは、オーストリア=ハンガリー帝国領モラヴィア(現チェコ)出身の画家です。
27歳でパリに渡って絵を学びますが、そこですぐに有名になったわけではありません。
34歳の時に女優サラ・ベルナール主演の舞台「ジスモンダ」のポスターを手がけて一夜にして成功を収めた、少々遅咲きの画家なのです。
ミュシャの特徴的なイラストは、当時アメリカや日本など世界中で人気を博し、各国でアーティストたちが影響を受けたようです。
2. 作品の特徴・技法
* 漫画みたいな線画?!
ミュシャのイラストは、日本の漫画のようにしっかりとした線画で描かれています。
そのため、ミュシャの耽美的な画風に影響を受けた日本の漫画家も多く、少女漫画の草分けとされる水野英子などの作品からはミュシャのような雰囲気が感じられます。
また、美しい線画は塗り絵にピッタリということで、現在ミュシャ財団のウェブサイトでは「COLOUR YOUR OWN MUCHA」というページで塗り絵が無料でダウンロードできるんです。
PDFでダウンロードすればプリントも簡単なので、ぜひ自分だけのミュシャを作ってみてください!
* ジャポニズムの影響
ミュシャの作品は日本美術の影響を受けていると考えられています。
19世紀後半のヨーロッパでは、芸術家などの間でジャポニスム(日本趣味)が大流行しました。
同時代の画家であるゴッホやモネは日本美術の影響を受けていることで有名です。
ミュシャ(1860-1939年)の活動は少し後になりますが、ジャポニズムの芸術が盛り上がりを見せていた時期に絵を学んでおり、ミュシャ自身も日本美術の影響を受けているようです。
ミュシャのアトリエには日本や中国など異国の美術工芸品が数多くあったのだとか。
* アールヌーボーの代表画家
優美な曲線と上品で繊細な色合いは19世紀末から20世紀初頭に興った芸術運動「アールヌーボー」の絵画の特徴であり、それ以前にミュシャの絵の特徴でもあります。
ミュシャのイラストに頻繁に登場する花や植物などのモチーフはアールヌーボー装飾の代表とされていますが、多くの芸術家がミュシャの作風に影響を受けて建築や工芸品にその特徴を反映させたのです。
3. 代表作品
『黄道十二宮』
こちらは1896年に制作された『黄道十二宮』という作品です。
十二宮は十二星座のことで、中心の女性の周りには星座の記号とイラストが描かれています。
こちらがミュシャの作品で一番有名なのではないでしょうか。
『四芸術』
こちらの作品は連作となっており、女性の動きと花で四つの芸術を表しています。
左からダンス、絵画、詩、音楽を象徴しています。
どれも優雅でうっとりしてしまう美しさがありますね!
『ジスモンダ』
こちらの『ジスモンダ』という作品は、ミュシャが有名になるきっかけとなった舞台のポスターです。
描かれている女性は、舞台『ジスモンダ』の主演女優サラ・ベルナールです。
『椿姫』
こちらは『椿姫』という作品ですが、薄紫色と白色の色合いが幻想的な雰囲気を醸し出しています。
もしかすると若い女性には人気の作品かもしれません。
最近ではパジャマブランドのジェラートピケとミュシャの『椿姫』がコラボした商品も発売されていました。
背景に星が散らばっていて、とても可愛らしいですよね!
『ヒヤシンス姫』
最後の作品は『ヒヤシンス姫』です。
1911年に制作された作品で、同年にプラハで初演を迎えたバレエ・パントマイムの宣伝ポスターとして使用されました。
キラキラした模様を取り入れながらも上品な色合いが特徴的で、ミュシャの世界観に引き込まれます。
こちらは個人的におすすめしたかったので載せました笑
まとめ
アールヌーボーの代表画家ミュシャの作品はいかがでしたか?
みなさんもミュシャの沼にはまりたくなりましたか?
現在も人気の高いミュシャですが、今後さらに日本での知名度が上がっていくのではないかと予想しています。
ぜひ他の作品も調べてみてください!
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